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CULTIVATE

こちらでは多肉植物の育成、養殖方法について説明しています。

一般的と思われるいくつかの方法にて解説しています。ただし住んでいる地域や日当たりなど育成条件は、みな異なりますので参考としてご覧ください。一番良い事はまず1年を通して植物と接して、季節ごとに変化する様子を観察する事です。

しだいに植物の状態などから自身の育成環境に合う方法が分かってくるでしょう。また状態が悪い時に水遣りをして良いのかで迷う場合は、水を与えず根の状態を確かめる事をお勧めします。

失敗も原因を考えて次回に生かせば、元々丈夫な植物なのですから、どんどん長生きするでしょう。
はじめに
多肉植物とは地球上の長い歴史の中で、様々な地域の環境変化に耐えられるよう進化を遂げ、葉・茎・根に水分を蓄える機能が発達した植物の総称です。

多肉植物は英名でsucculents(サキュレンツ)と呼び、水気の多いという表現を表す単語のsucculentから来ています。また英語の表現としては、肉づきの良い葉をつけている fleshy-leaved plants(フラッシーリーブド プランツ)とも呼ばれます。

サボテンは英名でCactiやcactus(カクタス)、漢名では仙人掌(センニンショウ)か覇王樹(ハオウジュ)と呼ばれます。語源がポルトガル語のsabao=石鹸(せつけん)からなぞられた等の説から、昔はシャボテンとも呼ばれ、古い植物園や書籍などでは名残として見かける事もあります。

多肉植物の原産地は乾季が長くつづく地域や、砂漠など乾燥地であるものが多く、一年で数日しか雨が降らない地域で育成するサボテンなどは、2,3日と僅かの間に1年間耐えられる水を体内に蓄えので、1日で胴回りが倍になるものもあります。

原種だけでも1万種以上といわれており、広がった葉から水分が蒸発しないように進化した末、石のような姿に高度多肉化したものや、葉や根(コーデックス系など)に水分を蓄えるなど、その種類や生態が異なる非常に多くの分類を含めています。その中でサボテン科に属している多肉植物のみをサボテンと呼びます。それ以外は、種類の多さから総じて多肉植物と纏められたり属名や流通名で呼ばれています。

一概に多肉植物と称しても砂漠や高山、一年中20度と快適な場所に育成するなど、種類により地域環境は大きく異なります。そのために耐暑性、耐寒性も様々であり、品種ごとの特徴を把握する事が、四季のある日本の環境で状態よく育成させるためのポイントとなります。

文中にて何度も、育成環境次第ではと述べています。狭い日本ですが沖縄、関東、北海道では同時期の気温が全く異なります。温室の有無、ビニール、ガラスなどの素材の違いや、立地条件、風通しのよさ、ボイラーなど加湿の管理などにより、季節の制約を受けない環境もあります。

あくまで本サイトや書籍で、説明している内容は標準的な話として捕らえてください。小さな棚ですら手前と奥では、日当たりなど環境が大きく異なるのです。

植物の分類、学名についてはこちらから。
育成タイプ
厳しい環境に生息する多肉植物は、原産地の気候により進化を遂げたため育成時期がまちまちですが、日本の四季を照らし合わせて育成に適した分類を説明しているケースは多く見うけられます。

暑い季節に育成する「夏型」、寒い季節に育成する「冬型」と、涼しい季節に育成する「春秋型」などです。通年の間で温室の気温をコントロールする事で多肉植物の適した状態に保つ事も出来るので、単純に「育成期」、「休眠期」と表現している場合もあります。

「夏型」
このタイプは温暖期に成長して、冬の寒さに弱い属種を差している。暑さに強く直射日光でも元気に育つものが多い。典型的な代表としてアロエ、エケベリア、パキポディウムなどが挙げられるが、日本の夏は強い日射しが照りつけ蒸し暑い日々が続きます。

気温の高い時間帯の水遣りや長雨では根が弱り腐る事もあるので、風当たりのよく雨宿りできる場所が適切となります。また鉢内の蒸れを防止するため水遣りは、日が傾いた夕方など涼しい時間帯が良いでしょう。

パキポディウムなど秋の終わりから寒さが厳しくなる頃には休眠期となり葉が落ちて丸裸になる種類もあります。知らずに育てている初めの頃は水が足りないのかと慌てて水を与えたくなりますが、根の活動も停止しているために水分のコントロールが出来ません。腐らしてしまう原因となるので、そのまま断水して冬を越させます。多くの場合は新芽が出てくるまで水を与えません。

「春秋型」
このタイプは涼しい季節に成長して、夏の暑さ冬の寒さに弱い属種を差している。多くの多肉植物にとっては一番すごし易い時期であり「夏型」や「冬型」に分類しがたい多肉植物は、育成の便宜上全て当てはまる事になります。その多くは秋の終りに紅葉するので冬の前には水遣りを控え引き締まった状態にすると、多少の寒さに耐えられる上、色づきも良くなります。

人気の高いハオルチアは冬に加湿し夏に遮光するなど育成環境次第では通年育成を続けますが、厳しい夏冬の季節を休眠させて育成させる事も多く「春秋型」と言えます。

またセンペルビブムはアルプス山脈など高山を原産とするため、厳しい冬を乗り切り暖かくなる季節の全般に育成します。日本の夏は高山と異なり蒸し暑く根ぐされを防ぐため、鉢内を乾燥した状態を保つなど工夫が必要であり、育成の基本としては「春秋型」となります。しかし冬に温室に入れていた場合は、紅葉は薄れますが育成を続けるため環境により冬型にもなりえます。

「冬型」
このタイプは冬の寒さを含む涼しい季節に成長して、夏の暑さに弱い属種を差している。典型的な代表としてメセンなどが良く挙げられ、南アフリカなどを原産とするため乾季など暑く厳しい季節は休眠期となります。日本では夏が終わり涼しくなる時期から冬かから春にかけて成育続けます。夏の長い間は水分を与えていないので、ついつい水遣りをしたくなると思いますが、6月から9月に掛けて完全に断水しなければほぼ腐らせてしまいます。

但し、余りに小さい子苗は、水が辛すぎると夏場に枯れてしまう場合もあるので、葉に水を当てないようにして多少の水分を補給させます。

クラッスラ属の一部も冬型に近いのですが、温室での飼育でなければ「春秋型」に準拠したほうが無難です。また種類により「夏型」に順ずるタイプも多くありますので注意してください。

置き場所 - Location
植物ですのでやはり太陽の光が大好きです。理想的な育成環境は、日本では西日が長く日射方向が斜めになる事から、温室にて育成し日光を乱反射させで真上に伸ばすように育てます。また温室は雨など天候に左右されないなども重要な点です。
普通の家庭では同様の設備を用意することは難しいため、出来る限り長く太陽に当てるよう、西日が射す窓際やベランダなどに置き育ててください。

また通気のよい場所に置くと、土の乾きも良くなり蒸し暑さや衛生面など非常に有効です。 観察しやすい場所を優先にすると、日光が足りず枝が伸びて徒長した状態となり、みすぼらしい姿になります。なるべくなら植物に条件のよい場所を用意して、元気な姿を観察しにいくようにすると、結果的に長い間楽しむ事が出来るでしょう。

寒い季節に弱い多肉植物は、凍結による損傷を回避するため室内に取り込みます。半透明な衣装ケースなどにいれて水分が入らないようにすると野外でも比較的持ちが良いようです。但し水を与えた場合は蓋をあけて通気をよくしましょう。結露にも十分に注意します。

水遣り - Watering
多肉植物は、置き場所と同じく水やりが管理の上で最重要の作業となります。多くの失敗は水遣りによる原因が考えられます。与える頻度は種類と置き場所や季節、用土の配合などの状況により大きく左右されます。
さらに休眠期に入らせるには、外気温度の変化と共に徐々に水を切ることで、促せる事も覚えておいてください。

基本的に乾燥に強い植物ですから、多少水を与えなくても枯れることは有りません。とはいえ植物ですから成長期には沢山の水を欲しがります。ポイントは量ではなく与える間隔です。少ない量で回数を増やさことはせにずに、水遣りの際は、土に鉢と同量の水をタップリと与えます。こうする事で全ての根に水が届き、下に流れる際に細かいゴミの洗浄と空気の循環が起こります。

成長期の場合でも、水を与える際は土の中がしっかりと乾燥していることを確認して与えます。常に湿った状態が続くと根腐れや病気の原因に繋がります。慣れてくれば感覚で分かるようになるでしょう。

夏場など乾燥が続く際には、霧吹きなどで葉に水を与える葉水が有効な場合があります。但し病気の原因にもなりえますので、普段の水遣りでは、葉に直接当てないように心がけます。

土分を多く含む用土などは、完全にカラカラになるまで乾かすと、縮んでしまい水を与えても鉢の外側にできた隙間から流れ落ちてしまう事があります。水を与える際に吸収できているか確認しましょう。また、販売時にそのような土で育成されている植物の場合は、根が乾燥に弱く、土を完全には乾かさず水を与えることが適している場合があります。

植え替え
植え替える時期は、成長が始まる少し前が適時です。一般的には春か秋となり、育成タイプに合わせて作業してください。
根張りの良さは、種類よりまちまちですが、通常は小さい鉢の場合は1年に一度、大きい鉢の場合は2年に一度のサイクルで、植え替えを行います。概観のバランスや、水遣りの場所を確保するよう成長を見越して鉢のサイズを選びます。

丁寧に扱っても細かい根は傷ついている場合があります。植え替え後の水遣りは1週間ほど後に与えてください。

用土の基本
土は植物を育てるために最も重要なものです。育成する植物に適した用土を組み合わせると飛躍的に育てやすく、植物も丈夫になります。 最近はサボテン、多肉専用など育成する植物ごとに専用の培養土が多く出回っています。植え替える鉢の数が少なければ、基本的にそれをベースに利用しても良いでしょう。

注意点としては、石のサイズが大きい事が多く、植えつける多肉植物のサイズが小さい場合は上手くささりません。中身を確認できる窓などが、袋にあれば確認してください。またアロエ専用培養土などは草花用の土分が多いので、腐葉土、軽石、鹿沼土などを混ぜて調整すると水はけが上がります。

独自のブレンドをする場合にもっとも利用される土は、値段と水はけの良よさから赤玉土、鹿沼土、川砂が使われます。この土をベースに腐葉土、バーミキュライト、軽石などを混ぜて用土を作成します。鹿沼土、ピートモスなど酸性度が高い土砂の比率が多い場合は、石灰、くん炭もしくは木炭なども多目に混ぜて中和させます。ピートモスやくん炭は、土を柔らかくする効果もありますので葉差用の土を作る際は、多めに入れると良いでしょう。

最近は大きさなども自由に選べるので鉢の大きさに合わせてサイズを選んでください。



用土の知識についてはこちらから。

肥料
多くの種は肥料を必要としませんが、花つきを良くしたり、夏型の多肉や成長が早いエケベリアなどはより大きくさせる事もできます。冬型で成長が遅いものには姿が崩れるので余り与えないでください。サボテン用固形肥料などもありますが発酵が十分でない製品の場合は肥料自体にカビが生えることもあります。

基本的には三要素等量の緩効性肥料など効果がゆっくり現れ、長続きするように工夫された肥料を使用します。牛ふんなども良く用土に混ぜて使われますが十分に発酵したものを使用してください。三要素等量で有名な肥料としてはマグアンプなどが良く利用されます。大粒は1年、中粒は半年と大変に長く効果があるので、植え替えの際に用土に混ぜ合わせるとようでしょう。

肥料の知識についてはこちらから。
病気と害虫
多肉植物で病気と呼ばれている症状の多くは、生理病と言われるモノです。これらは日照不足、水分多湿、肥料の不足ややり過ぎなどで発生する病害です。植替えを行わずに根が詰まりストレスなどで起こる場合などもあり、育成環境や、管理方法に問題があるためです。

育成タイプを見極め、数種類の品種がある場合は、水遣りを鉢毎に変える事は難しく大変に手間が掛かりますから管理場所を離したり変えるなど工夫が大事になります。

また病気は害虫により引き起こされるケースも多く、病気にならなくとも体液を吸われ活力が低下してしまう事も少なくありません。

害虫は、好む植物が決まっているので、付きやすい品種と害虫の組み合わせがいくつかあります。葉が柔らかく滑々しているタイプや、花が付いていると香りに誘わ、カイガラムシやアブラムシなどが発生しやすくなります。草木が茂り風通しが悪いとシラミやダニなど、知らない間に大量に発生することあります。片側の葉や下葉が落ちたり、独特の匂いが鉢からしてくるようだと注意が必要です。

予防としてもっとも一般的な方法は、殺虫粒剤を用土に混ぜたり、撒播(さんば:バラまく)ことです。代表的な薬剤は、オルトラン粒剤などがホームセンターなどで売られています。さらにプロが使う薬の代表的な薬品は、医薬用外劇物となり購入に身分証明が必要で、管理に際しても十分な注意が必要ですが、ダイシストン粒剤が有名です。有効期間が長く少量でも、幅広く高い効果が期待できるため、例年害虫に悩まされるようでしたら検討してください。



既に、害虫がついている場合は、即効性が必要になりますので液状の殺虫剤を使うことになります。日本でもっとも見かける害虫は、アブラムシだと思いますが、多くのメーカーより専用の薬が出ていますので植物の様子を観察、発見した場合は直接吹きかけて退治するなど早めに対処します。時間が経つと分裂や、卵などにより被害が広がってしまいます。

アブラムシの次に良くみかける白い小さな害虫は、カイガラムシと呼ばれています。多くは2,3mmで非常に小さいのですが白粉をまとっている(その為コナカイガラムシとも呼ばれる)ので、緑の葉にいれば直ぐに気がつくと思います。大抵は葉のつけねや、裏側に潜んでいる場合が多いので散布する際は、その点に気を配りましょう。液状でプロが使う代表的な薬品は、医薬用外劇物ですが、スプラサイドがあります。1000〜2000倍に薄めて使います。市販の薬は、粘性が調整されているので、何度も使えますが、薄めて使うタイプは毎回使い切るようにしないと、スプレーや散布器具が詰まってしまいます、使い勝手に不便はあるものの広範囲に使用できる容量が安価に手に入いる上、効果もより期待できます。

※害虫駆除の薬は強力なモノが多く、植物にとっても辛いものです。薬によっては散布後の2,3時間後に害虫が死滅している事を確認して、水で洗い流すように促されている場合もあり説明書きを確認してください。特に小さい苗では、必ず行ならないと株が薬害で死んでしまう場合があります。これでは意味がありません。

多肉植物のふやし方
多肉植物の楽しみの1つとして株が容易に増やせることです。お気に入りの種を増やしたりガーデニングや寄植の材料としても重宝します。生命力溢れる多肉植物には大まかに「葉挿し」、「枝挿し」、「株わけ」、「実生」による方法で株を増やしていきます。

詳しくはこちらのページをご覧ください。

各属ごとの育成方法
              
本属はベンケイソウ科の多肉植物でヨーロッパなどの山地が原産で高山植物としての特性があります。そのため非常に耐寒性が高く降雪した状態で野外の飼育や越冬が可能です。蒸し暑さが苦手とされていますが多くの園芸品種はデリケートな一部の種を除き普通の多肉植物同様に水のやりすぎや日中天気が良い時の鉢内湿度が高くなければむしろ丈夫な部類に入ります。

センペルビブム属の詳しい育て方はこちらをご覧ください。

ベンケイソウ科セダム属
日本にも帰化植物を含めて数種類のセダムが自生しており、川原、海岸などの水はけのよい場所を探してみると見つけることが出来る。初先から秋の気温が10度以下になるまで成長を続けているが、寒くなると葉を落として休眠状態となる。

基本的に、多肉植物として土が乾燥してから水を与えるスタンダードな育て方で通用するが、数百種類ある全てのセダムが同じ育成方法ではない事だけは、付け足しておく。植物なので日光を好むが耐陰性もあるので、水の量を少なくして乾かし気味にすると無駄な徒長もせず綺麗に仕上がる。

普通の植物のように上に枝を伸ばすタイプが多いが、成長をつづけ密度が濃くなると、茎が横方向に伸びて地面に接触した部分から、また根が生えて広がっていく。乾燥した場所を好むが水を求め細かい根を可なり深い所まで伸ばすので、ある程度成長した株は年に1度の春先に植え替えをすると良い。根が詰まり成長が悪い場合は秋に植え替えをしておくと冬場に根ぐされを起こしにくい。

好みによるが春先に強めに剪定と枝挿しをすると、コンパクトで密度の濃い鉢になる。余り長く伸ばしすぎると上手く成長させるのが難しくなるので、極端に伸びている場合は通年でピンチした方が良い。

ホームセンターなどで流通している種類は、ほぼ枝挿しで増やす事が可能で、剪定がてら切り取った枝をそのまま清潔な土に挿す。水遣りは根が出始めた事を確認してから与えた方がよい。 一部の種は、実生で増やすこともありピロスムなどは開花後に種を残して枯れてしまう。

黄麗、オーロラ、乙女心など葉が太く発達しているタイプは、エケベリアと同じように葉挿しが良く管理も同様である場合が多い。

冬場などで葉が落ちると腐ってしまったと勘違いする事がありますが、春先まで様子をみてください。新しい芽が出てくる場合があります。

■マンネングサの育成例:

 基本的に1年を通して、野外で構いません。辛い育成環境にも十分に耐える事ができるため物理的な被害を出さないように雪などは避けるようにします。夏場に色が変わるのは休眠状態となった合図です。無理に水遣りなどをするよりも少しだけ遮光するなどすれば、葉の痛みも和らぐでしょう。
____1、2______ ____3、4,5,6、7___ ____8________ ____9,10______ ____11,12____
水遣り 1/月 2/週 1/週 2/週 1/月
置き場所 雪が被らない場所 春、秋は直接日射しの当たる野外、夏は半日陰の風通しの場所 雪が被らない場所


冬場に葉がないものは水を与えなくても良い。コーカサス産の葉が薄いものは、やや水遣りを多くすると葉が落ちずに済む。


ブロメリア科チランジア属(エアープランツ)
 パイナップルやアナナスの仲間でブロメリア科(Bromelia)の一種として、主にエアープランツの名称で親しまれています。名の由来は土に植わらずに木の樹木の枝や岩に付着している(最近は現地の電線など)ことから来ています。このような進化は樹木など高い木が茂る環境で、背丈の低い植物が太陽の日射しをより浴びるためと言われています。

本種の多くの根は着生根と呼ばれ、一般的な水分を補給する役割では無く体を樹木などに固定するためです。そのため土を必要としないため置き場所の自由度が高く、不思議な風貌の植物を気軽に育てる事が出来るため人気が出てきました。

概ね2,3年の周期で綺麗な花を咲かせますが、水遣りが多すぎると重なっている葉の間に水が溜まりやすく、根ぐされのように葉が腐敗して腐らせてしまう事が多いです。

昔は水分を空気中(正確には結露の雫など)から補給する考えられてきたため、ミスティングと呼ばれる霧吹きで水を与える方法が定着していましたが、現在はソーキングと呼ばれる方法が一般的です。

自生地ではスコールで水分を補給し、それ以外は乾燥した状態となるメリハリのある環境です。育成においても環境を再現するため、 ソーキングと呼ばれる、水を張った入れ物に長時間つけて強制的に補給させ、その後は乾燥した状態を保つる管理方法が広まってきました。ソーキングを行った後は、必ず振ったり逆さまにして十分に、葉の間に溜まっている水を出してください。

■一般的なチランジアの育成例1:

イオナンタ、パウシフォリア、ジュンセア、セレリアナ、コルビィ、フックシィ、マグヌシアーナ、キエロエンシス、ストレプトフィラ、
ジュンシフォリア、ハリシィ、フンキアナ、アエラントス、ディスティカなど多くのタイプ。
給水以外はしっかり乾燥させる。白い繊毛が生えているタイプはより乾燥に強い。
____1、2、3____ ____4,5,6____ ____7,8________ ____9,10______ ____11,12____
水遣り S+S/月 S+S+S/月 S+S/月 S+S+S/月 S+S/月
置き場所 明るい室内 半日陰の風通しの良い野外、もしくは室内 明るい室内

■一般的なチランジアの育成例2:

カプトメドーサ、ブッツィなど多くはいらないが適度な湿度を欲しがるタイプ。主に緑葉に多く水が好きです。
____1、2、3____ ____4,5,6____ ____7,8________ ____9,10______ ____11,12____
水遣り K+S+K/月 S+S+S/月 S+S/月 S+S+S/月 S+K+S+K/月
置き場所 明るい室内 半日陰の風通しの良い野外、もしくは室内 明るい室内

■一般的なチランジアの育成例3:

キセログラフィカなど乾燥も耐えますが、葉がよれるので適度に水を与えた方がよいタイプ。
テクトラムなど乾燥に強いタイプ。極度に乾燥した環境の場合は2週間に1度など湿度に併せて調整しましょう。
____1、2、3____ ____4,5,6____ ____7,8________ ____9,10______ ____11,12____
水遣り 3週間に1回 S もしくは2週間に1回 K※
置き場所 明るい室内 半日陰の風通しの良い野外、もしくは室内 明るい室内

■一般的なチランジアの育成例4:

コンコロールなど葉が硬く保水性は高くないがそれほど多くの水を給水しないタイプ。
____1、2、3____ ____4,5,6____ ____7,8________ ____9,10______ ____11,12____
水遣り 2週間に1回 S
置き場所 明るい室内 半日陰の風通しの良い野外、もしくは室内 明るい室内


S:ソーキング:全体を水中に一晩(約2〜8時間)浸す。(暑い時期は短く)
K:霧吹き。


ブロメリア科ネオレゲリア属(Bromeliaceae Neoregelia)
 パイナップルやアナナスの仲間でブロメリア科(Bromelia)の一種です。ブラジルやペルーなどに自生しており約90種の原種から多くの改良種が生まれ、その数は3000種以上とも言われています。本種もまたエアープランツなどと同様に多くの種は、着生植物(ちゃくせい)です。

本種の根は着生根と呼ばれ、一般的な水分を補給する役割では無く体を樹木などに固定するためです。水は筒状になった葉の中心から吸収します。自生地ではスコールなどにより適度に湿度が保たれ、筒の中が綺麗な水に入れ替わります。真夏の直射日光により水温が極度に上がったり、中の水が腐敗すると調子が悪くなり最悪は腐ります。そのため水遣りは筒の中の水を入れ替えるように行います。

直射日光と暑さを好み、最低気温は5度前後まで耐えられます。冬に適切な設備がない場合は、室内に取り込み筒の水を抜いて仮眠状態にします。乾燥させすぎないように霧吹きなどで湿度を保つようにしてください。

花を咲かせた2〜4ヶ月ほどすると、ストロンと呼ばれる太いライナー状の子茎を伸ばし子孫を増やしていきます。

用土は、ミズゴケ、バーク、ココナツモスなどを単品で使用するか、赤玉土やパーミキュライトを20〜30%混ぜた物を使います。肥料は特に必要ありませんが、成長期の春から秋に掛けて液体肥料を1000〜2000倍ほどに薄めて月に1回の割合で水遣り時に与えます。

■一般的なネオレゲリアの育成例1:

____1、2、3____ ____4,5,6____ ____7,8________ ____9,10______ ____11,12____
水遣り K+K+K/月 W+W+W+W/月 W+W+W+W/月 W+W+W+W/月 K+K+K+K/月
置き場所 明るい室内 直射日光の当たる風通しの良い野外、もしくは温室 明るい室内


W:水遣り:筒の水を全て交換する。乾燥した時期は周りの土などにも水を撒き湿度を高める。
K:霧吹き。


ブロメリア科エクメア属(Bromeliaceae Aechmea)
 パイナップルやアナナスの仲間でブロメリア科(Bromelia)の一種です。自生地はブラジルやコロンビアなどに多くみられ改良種も徐々に増えてきました。最近では大柄な葉にパステル色の綺麗な花が人気となり一般的な花屋やホームセンターなどでも見るようになりました。実際は花は数日で散るため、多くの場合は苞と茎を鑑賞する事になりますが、数ヶ月持つため十分に鑑賞価値があります。

本種もまた、葉の表面にはアナナス類に多く見られる吸収鱗毛と呼ばれる繊毛が生えており、これにより少しづつ水分や養水分を吸収します。 自生地ではスコールなどにより適度に湿度が保たれ、筒の中が綺麗な水に入れ替わります。真夏の直射日光により水温が極度に上がったり、中の水が腐敗すると調子が悪くなり最悪は腐ります。そのため水遣りは筒の中の水を入れ替えるように行います。

直射日光と暑さを好み、最低気温は5度前後まで耐えられます。冬に適切な設備がない場合は、室内に取り込み筒の水を抜いて仮眠状態にします。乾燥させすぎないように霧吹きなどで湿度を保つようにしてください。

大柄な固体が多く、水を貯める能力が高いため、蚊などが増えないように適度に薬剤を散布したり、水換えはマメに行いましょう。

花を咲かせた2〜4ヶ月ほどすると、ストロンと呼ばれる太いライナー状の子茎を伸ばし子孫を増やしていきます。

用土は、ミズゴケ、バーク、ココナツモスなどを単品で使用するか、赤玉土やパーミキュライトを20〜30%混ぜた物を使います。肥料は特に必要ありませんが、成長期の春から秋に掛けて液体肥料を1000〜2000倍ほどに薄めて月に1回の割合で水遣り時に与えます。

■一般的なエクメアの育成例1:

____1、2、3____ ____4,5,6____ ____7,8________ ____9,10______ ____11,12____
水遣り K+K+K/月 W+W+W+W/月 W+W+W+W/月 W+W+W+W/月 K+K+K+K/月
置き場所 明るい室内 直射日光の当たる風通しの良い野外、もしくは温室 明るい室内


W:水遣り:筒の水を全て交換する。乾燥した時期は周りの土などにも水を撒き湿度を高める。
K:霧吹き。

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2006.08.01
Renewal Open

多肉植物、観葉植物の情報発信サイトとして新たに公開しました。貴重な写真や飼育方法などの情報コミュニティとしてご活用ください。
2006.08.01
Sempervivum feature articles.

センペルビブム の写真を追加、飼育方法について掲載しました。



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